DIESELのショップで

以前、私がマレーシアと日本を行き来していた頃、少しおしゃれなショッピングセンターの中にDIESELのショップがあり、ジーンズでも日本円で3000円くらい、Tシャツも800円くらいで売られてました。

マレーシアの物価から考えると、なかなか高級なものというイメージでした。


DIESELと言えば、日本でもジーンズは2万円以上するし、DIESELがマレーシアって凄く安く買える!と感動していました。

マレーシアと日本では物価が違うので、この物価の差を利用して一儲けするっていうのはこのことだ、これが並行輸入だ、と思い、オークションに出品することを思い立ちました。


その頃、DIESELのことをよく知らなかったので(知っているのは、イタリアのブランドで、日本で買うと結構高いおしゃれなブランドというくらい)、デザインを見てもタグを見ても違和感を感じる事もなく、マレーシアで大量に買って、日本でオークションで出品して一儲けしていました。

商品説明には『直営店で購入した本物だ』、と、自信を持って出品したところ、結果大当たりで、結構な利益となりました。

その後、何度も繰り返して結構なお金になった頃、商品を購入した落札者から連絡がありました。


『これはDIESELではありませんね。

ニセモノなので返金してください』とのこと。

間違いなく正規店で購入したものだ、と反論し、丁寧に対応しましたが、評価は悪くつけられ、そこから私はDIESELの商品を売ることができなくなりました。


信頼を失ったのがとても悔しかったので、マレーシアのDIESELなどに直接聞いてみたり、調べたりしましたが、英語力がなかったため、あまり理解できませんでしたが、『ニセモノ』というわけではない。

ということはわかりました。

現地のメーカーにライセンス契約してマレーシアの会社がデザインし、マレーシアの会社が生産したものをマレーシアで売っているのであろうと解釈しました。

しかし、落札者が求めているものはイタリアのDIESELで、私が売ったのはマレーシアのDIESELだということです。


真正品の並行輸入に関する最高裁判例、平成15年2月27日判決のフレッドペリー事件(関連条文:商標法2条3項、25条)が思い浮かびます。

その判決は、外国商標登録のライセンスを受けたものが契約とは違う地域で製造を委託した製品については適切な品質の管理が行われているとは言えず、許諾の範囲を逸脱している。

商標の品質保証機能が害されるので、真正品の並行輸入とは認められないという判決になりましたので、それと同様のことなのか、と思いました。


残念でしたが、とても勉強になりました。