商標の役割~出所表示機能・宣伝広告機能~

商標の役割には大きく分けて品質保証機能、出所表示機能、宣伝広告機能、自他商品識別機能、の4つがあるといわれます。

今回はこの中の出所表示機能と宣伝広告機能について説明していきます。


出所表示機能というのは、同一の商標が付された商品は、同一の生産者や販売者が携わり販売、提供しているものだと消費者が認識できるようにする機能をいいます。

例えば、『ヤマザキ』という商標が付されたパンを見ると、消費者は「これは山崎パン(山崎製パン株式会社)が製造したパンね。

」と認識できますし、クロネコのイラストがついた帽子を被ったスタッフが荷物を届けにきてくれた時は、「ヤマト運輸(ヤマトホールディングス株式会社)が提供している宅配サービスね」と認識できるという事です。


なお、この出所表示機能は、具体的に誰が製造、販売、提供しているかを認識できるものである必要はありません。

例えば、「このパンには以前パンを買った時についていたAという商標がついているから、以前買ったパンと同じ人が作ったものなんだろう。

」という程度の認識でよいという事です。


次に商標の宣伝広告機能について説明します。

宣伝広告機能とは、商標権者が広告で商標を使用する事により、その商標が付された商品・サービスに対する消費者の購買意欲を書き立てたり、買いたい気持ちを強くさせたりする機能をいいます。

例えば、テレビやラジオのCMでお菓子の商標を連呼すると、お店に行った時に「これCMで広告していたヤツだ。

」と消費者の目に止まったり、そのCM自体が話題になった場合、紹介されている商品も「話題の商品だから一度買ってみようか」という事になったりします。


なお、この宣伝広告機能を重視する商標は、見た目のインパクト、ゴロの良さ(商標を発声した時の耳当りのよさや、商標自体の覚えやすさ等)等も重要になるため、どのような商標をつけて商品を販売するのか、商標を考える人のセンスが問われるところです。

大きな企業になると、宣伝広告に使えそうな商標を考案した場合、商品化の計画がなくても、他社に使われる前にまず商標登録して権利を確保しようというところもあるようです。